◆ 蛇口の水はどこから?

皆さんのお宅には水っていったら、蛇口があると思います。朝起きたら、まず蛇口をひねって顔を洗って歯を磨いて、お便所をつかうかも知れません。皆の蛇口の水はどこから来てるんでしょうか。飲み水は生活用水という言い方もしますが、その仕組みはどうなっているんでしょう。目の前で蛇口にみえても、もしかしたら自分の家の井戸水かもしれないし、水道かもしれないし、簡易水道からかもしれないし、鴨川の市営水道局がおくってくれる水かもしれない。そしたらその市水はどこで水を取っているんでしょう。これを"取水"といいます。
 皆さんの鴨川の市水は、この上の方にダムが3つか4つあります。このダムの上流は森林になって人家がないのでかなりいい水が確保できているとうかがっています。

この地図を見てほしいんですが、この線は鴨川市の境界なんですが、日本ではほとんどそうですが、市町村の境界はほとんど分水嶺です。アメリカ合衆国の地図は州と州との境界線はだいたい直線です。それから、アフリカ。あそこもタンザニア、ケニア、多くの国の境が直線です。行政の境界を直線で作るところは、水とか自然の流れに配慮していない社会です。それに対して、日本の場合は、水の流れを意識しているから、そこを仲間として上流から下流をひとつの社会としてつくってきているわけです。こういう地域は、世界的にみると意外に少ないんです。日本は、昔の人がとっても水の流れを意識しながら、山を見ながら暮し、それで自分達の村と村との付き合いの範囲を決めていたんです。

ここも、みごとに加茂川という川が水を集めて、海にいくまでが鴨川市なんです。これを"集水域"、水を集めてくる地域といっております。この集水域に山があって、考えたら一種の毛細血管のようですね。人間だったら血が巡っています。それと同じように川は毛細血管のように大地に入り込んでいるわけです。山から水を集めて、田んぼに入れ、それから海に流れる。これは一種の"流域の宇宙"ですね。今日はその流域の宇宙を感激してみせていただきました。

ここの大山不動尊は、ちょうど川に囲まれたところにあって、標高450mですか?ここから山に囲まれた流域が見えるわけです。とっても自然なかたちで、人と水の関係ができているそういう流域形です。産廃の処理場が計画されている場所はこの最上流ですね。とっても大きな危険がこの流域形の最上流にあるのだと見せていただきました。

◆ あなたはどのくらいの水を使っていますか?

 水道の料金表が来たとき、料金は必ず見ると思います。ついでに量も見ておいてください。そうすればこの計算が出来ます。
 一月20tだとすると一日600g。家族三人だったら一人一日200g。200gはどんな量だろう?というと、500mlのペットボトルが、400本分です。日本人一人の一日の使用量は平均が350gです。ですから、どれだけ沢山使っているのかということを改めてご自分の家で見てください。

◆ 水道が出来る前はどんな水を飲んでいましたか?

 昭和30年代は水道がなかったんです。それが当たり前だったんです。ではどんな水を使っていたんでしょう。是非、これを調べてみてください。

嘉田 お宅は井戸でした?どんな深さの井戸ですか?
― つき井戸
嘉田 じゃ、見えない?淵がない。

つき井戸というのは、パイプをいれるだけの井戸です。井戸には掘り井戸と言って中がみえるのがあるんです。川の水を飲み水にしていた地域も珍しくありません。川の水が飲み水に出来たんです。琵琶湖の水も直接飲み水でした。お風呂と洗濯は圧倒的に川の水が多かったです。昭和30年、40年、50年代までありました。

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