話:永 六輔

◆命の年齢

今僕たちが向かい合っているこの場所は長狭高校です。長狭高校は、鴨川にあります。鴨川は安房の国にあります。安房は房総半島の先端です。房総半島は千葉県にあります。千葉県は、関東地方に、関東地方は、本州の中央に、北海道、九州、四国、沖縄列島と並ぶように、列島として並んでいます。これは、北半球のアジアからはみ出して飛び出している感じですね。それが、南半球とひとつになって地球と読んでいます。地球は、太陽系宇宙の第3惑星です。太陽系宇宙は銀河系宇宙の中の可愛らしい宇宙です。
銀河系宇宙は更に広がってブラックホールの先の無限の宇宙に繋がっていきます。もう1回そこから戻ってきます。ブラックホールの彼方から戻ってきて、我々、銀河系宇宙の中の、太陽系宇宙の中の第3惑星に今生きています。太陽系宇宙の第3惑星は30億年ほど前に太陽から飛び出したガスの塊でしたけれども、だんだんだんだんさめてきてはいますけれども、中でまだ地震が起きたり、温泉が沸いたり、あるいは火山が爆発したりという状況でした。冷めてきた表面が凸凹になりました。その凸凹になった、凹に水蒸気がたまって、それを我々は海と呼んでいます。その海の中に3億5千万年前、ミネラルとアミノ酸とたんぱく質が化学変化をおこして命を作ります。

その小さな小さな命が、プランクトンになり、くらげになり、蛸になり、イカになり、背骨を持って魚になり、その魚が、今度は、自分の生存、種を守るために川に上がってきます。今でも鮭は川に上がってタマゴを産んで、また海に戻ってきます。上がって来た動物たちの中から陸に上がったのが両生類、一辺、陸に上がるんですが、また海に戻って行ったイルカもいますが、陸に上がって来た両生類の中から、爬虫類と鳥類が生まれてきます。爬虫類と鳥類の枝の境目のところから哺乳類が生まれてきて、その哺乳類の最先端が、僕たち人間です。

君たちが、1歳、10歳、13歳と年を数えます。それは、生まれてからの歳です。けれど3億5千万年の命が君の中で生きている。だから、君たちの命の年齢には、3億5千万年を足してほしい。君たちが10才なら、3億5千万10歳だ。僕なら3億五千万70歳だ、という話です。ご自分の歳に3億5千万年足してください。おいくつですか?「え?3億5千万……」足してくださればいいんです。(会場・笑)

今度、こちらから遡っていくと、あなたの命は、あなたの命ではなくて、お父さんとお母さんの命でした。お父さんとお母さんの命は、おじいちゃんとおばあちゃんの命でした。おじいちゃんとおばあちゃんの命は、ひいおじいちゃんとひいおばあちゃんの命でした。ひいおじいちゃんとひいおばあちゃんはひいひいおじいちゃんとひいひいおばあちゃんの命でした。ひいひい…誰か止めてください。(会場・笑)


この続きは小冊子をお求めください。

ページトップへ
過去の授業目次へ

話:菅野 芳秀

◆レインボープランとは

みなさん、こんにちは。遠く山形の地から参りました。水田2ヘクタールと、自然養鶏、放し飼いの鶏を飼っています。そのタマゴがとっても美味しくて殻がかたくて中身が充実しているっていうのが自慢。ご飯をよそって、ふちでコンコンって卵をわるわけですが、普通ならタマゴが割れますが、私の卵は茶碗の方が割れます。(笑)

さて、今日は、レインボープランについてお話したいと思います。レインボープランというのは土を基礎としたまち作り。生ゴミを資源に、地域と暮らしを豊かにしていこうというプランです。ゴミ処理ではありません。ゴミ処理というのは、マイナスからどれだけ0に近づけるかということだとおもいます。マイナスから0へ。いかになかったことにするかがゴミ処理なんですね。レインボープランというのは、そうではなくて、生ゴミを資源として活用するというものなんです。ちょうど、「俺たちのところでお湯がわいた、石油が出た、これで暮らしと地域が豊かにできるぞ。」こういうのと同じように、俺たちのところで、生ゴミが出たぞ、ラッキーなことだ。これで、まちを豊かにできるぞ。そういうまち作りです。また、レインボープランというのは、行政と市民が、同じ地域の生活者として汗を流しながら環境や地域や未来を作っていくまちづくりでもあります。この事業が組み立てられていく過程も少し変わっています。市民一人、二人のところから、どんどん、どんどん輪を広げていって、多くの市民団体がそこに加わり、さらに、地元の商工会議所、農協、清掃事業所という地域の中枢的な団体が加わり、広いネットワークを形成し、その元に、行政の参加を呼びかけ、参加を得た。私達はこのことを「行政への市民参加」ならぬ「住民運動への行政参加」といっています。そのように動いてきた事業です。

長井市は、山形県の南部にある小さなまちです。鴨川とほぼ同じぐらいでしょうか?人口3万2千の都市です。世帯数は9千世帯。まちの中心部に5000世帯、周辺部に4000世帯の家屋があります。まちの5000世帯の方々が、台所からでる生ゴミを毎日毎日土をつくる資源として分別しています。5000世帯、ほぼ100%の方々が参加しているんですよ。集められる生ごみの量は年間1500t。そこに蓄糞、籾殻が加えられ、2500tの堆肥原料から、やがて600tの良質な堆肥ができあがる。できた堆肥は長井市内で活用されます。市民の中ではとても人気が高く好評で、いつも品不足の状態が続いています。このように、5000世帯の生ゴミ全てが地域の土を作る資源として活用されるわけです。

生ごみを土にもどしました。しかしレインボープランはこれで終わりではありません。ここからもうひとつの事業が立ち上がります。この堆肥を活用したレインボープラン認証制度にもとづいて、安全・安心の作物をつくり、まちのなかにもどす事業です。作物はまちの中で消費されていく。でた生ゴミは、また堆肥センターに集められていく。循環の事業なんです。

この続きは小冊子をお求めください。

ページトップへ
過去の授業目次へ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
Copyright© 2004 鴨川未来たち学校 All rights reserved.
 
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送